4年ぶりに、自作PCのスペックを更新。
Vive Pro や WQHDでゲームをやるとき、i7 4770では若干辛いなと思い、今回発売したi9 9900Kが欲しくなったため購入。
主にPCの作業がゲームが多いため、CPUとメモリを更新してどのくらいFPSとベンチマークのスコアが良くなるのか比較したいと思う。
4年前に初めて組んだ時は、サウンドカードやグラボはミドルクラスのパーツを使用していた。
今回9900Kを購入するに当たって、一部ハイエンドのパーツに交換。
CPUクーラーは簡易水冷と迷ったが、長くできることを考えて空冷を選択。Noctuaと迷ったが、CRYORIGの製品を使用することに決めたため、R1
Ultimateを選択(UNIVERSALは冷えにくい、バックパネル部分に干渉しそうなので止めた)
構成 | 変更前 | 変更後 |
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CPU | Core i7 4770 | Core i9 9900K |
CPUクーラー | CRYORIG M9i | CRYORIG R1 Ultimate |
マザーボード | ASUS H87-PRO | ROG MAXIMUS XI HERO (WI-FI) |
メモリ | Crucial DDR3-1600 4GB×4 | CORSAIR VENGEANCE LPX 32GB (2 x 16GB) DDR4-3200 |
グラボ | Radeon RX Vega 64 Liquid Cooled Edition | |
ストレージ | SSD 256GB(OS起動用)、HDD 2TB | |
サウンドカード | SoundBlasterZ | SoundBlasterZxR |
電源 | Sesonic SS-760XP2 | |
OS | Windows10 Pro | |
ケース | Cooler Master CM690Ⅲ |
9900Kも購入者が多く、OTCCやPrime95を実行した場合の温度などは他のサイトでも出ているが、私の環境でどのくらい温度が高くなるかを試してみた。
初期設定値で回したとき、パワーリミットが働くせいか、高負荷のベンチマークを回すとクロック数が著しく下がってしまうため、マザボの設定を少し変更してから「OCCT:LINPACK」「Prime95」を
すべて1時間実行。(Z390のAsusマザボの設定で、「CPU Core Ratio」の初期設定値AUTOでは、Power Limitが必ず設定される模様)
クロック数固定で常用することも考えて、「CPU Core Ratio」をPre coreの47に設定し、常時4.7Ghzで動作するように設定。
主な設定などは以下の通り。
※OCして故障して責任は持ても責任を持てないのでご了承ください。
※9900Kは電圧要求が高い初期のロット(L830E976)
Bios | バージョン 0602 (20181031更新) |
---|---|
ASUS MultiCore Enhancement | Disable |
CPU Core Ratio / Voltage | Pre Core ですべて47 / 1.220V |
Load line Calibration | LEVEL 6 |
AVX offset | 0を設定 |
SVID Behavior | Best-Case Scenario を設定 |
HyperThreading | Enable |
メモリの設定 | XMP2.0 の3200Mhzで設定 |
グリス | アイネックス ナノダイヤモンドグリス JP-DX1 |
ベンチの設定 | ①AVX OFF ②AVX ON ③Prime95 small FFTs |
殻割り | していない |
まずは、OCCT:LINPACK のAVX OFF時。
CPUの温度が、MAX74℃に到達。MAX時、一番温度の低いコアは、67℃。80以下なので問題なく常用できる値だ。
次に、OCCT:LINPACK のAVX ON時。
CPUの温度が、MAX81℃に到達。MAX時、一番温度の低いコアは、73℃。高負荷のため、80度を超えてしまったが、AVX時は電圧が1.190Vではなく、1.280~1.340Vと少し変動していた。AVX時も固定できればもう少し温度を下げられるかもしれない
最後に、Prime95 small FFTsで高負荷をかけ、1時間計測した場合。
CPUの温度が、MAX83℃に到達。MAX時、一番温度の低いコアは、71℃。CPU使用率を見ると、一部100%になっていないが、AVX有りの時より全体的に温度が高い。
ちなみに、私の9900Kだが、電圧をこれより下げると、OSが落ちてしまうため、あたり石ではないようだ。
CPUとメモリが大きく違うため、比較する意味もないが、前とどのくらいかを確認。
ベンチで計測したソフトについては、画質は最高設定、(設定可能なら)WQHDで設定。
4.7GhzのHTTを有効にして計測したが、CPUのスコアが大幅に上昇。
特にFarCry5の最小・最大時のレートは20も前より上昇している。
FFXVにおいては、若干下がってしまったが、場面が変わるときに引っかかりが発生しなかった。
(HTTをオフにして計測した場合は5779だった。)
ちなみに、HTTオフにした場合、各ベンチのCPUスコアは下がるが、FarCry5のベンチスコアは全く変わらず、Tomb
Raiderはレンダリングフレーム、各スコアの最小・平均・最大のスコアが上昇した。
ゲーム名 | 変更前 | 変更後 |
---|---|---|
3DMARK(Fire Strike Ultra) | Total:5936 | Total:6180 |
3DMARK(Time Spy) | Total:7031 GPU:8392 CPU :3665 | Total:8707 GPU:8371 CPU :11273 |
3DMARK(Time Spy Extreme) | Total:3310 GPU:4043 CPU :1633 | Total:4147 GPU:4004 CPU :5203 |
Shadow of Tomb Raider | (CPUゲーム)最小:66 最大:130 平均:93 (CPUレンダリ)最小:68 最大:235 平均:110 (GPU)最小:59 最大:115 平均:73 |
(CPUゲーム)最小:131 最大:238 平均:181 (CPUレンダリ)最小:168 最大:423 平均:239 (GPU)最小:57 最大:114 平均:72 |
FarCry5 | 平均:72 最小:52 最大:99 | 平均:95 最小:84 最大:114 |
PSO2 | 43711 | 82309 |
FINAL FANTASY XV | 5713 | 5679 |
今回購入した9990Kだが、AVX有りの高負荷作業を行わなければ、空冷で4.7Ghzで運用できる温度のため、満足している。
ゲームにおいても、WQHDでフレームレートが安定して60~110保てるようになったし、動画のエンコードも以前に比べ大分早くなった。
金額は、6万越えとかなり高額ではあるが、8コア16スレッドがこの値段で手に入るのも安く感じる。
シングル性能も高いので、ゲーマーにとっても144FPSをキープしやすくなるし(FHD画質で)、スレッドが多いので、多くの作業を快適にできるのもよい。
ただ、私の設定がまだ不十分なのか、4.7Ghzで高負荷時は83度になるので、空冷がキツく感じる。やはり、9900KでOCをしたい人は水冷の方がよいと思う。
最後に、Shadow of Tomb RaiderのWQHDでフレームレートを確認するために録画したので、ここに張っておく。Vega64なので、そこまでフレームレートが出ていないが、 参考程度に見ていただければと。