Vega64簡易水冷版の低電圧設定・HBM2のOCメモ


2018/11/08

空冷版Vega64の設定値と、Vega56については低電圧設定が簡単にヒットするが、簡易水冷版の設定値についての記事がなかなかヒットせず、 海外サイトやYoutubeぐらいしか情報が見当たらない。
また、個体差もあるため、現在使用中の「Vega64Liquid Cooled Edition (リファレンスモデル@SAPPHIRE)」で使用できる電圧とOC値について簡単にまとめようと思う。

前提

  • 電圧設定は、公式ツール(WattMan)で設定。
  • 主にState 7 を変更
  • パワーリミットは「+50%」を設定
  • ターゲット温度は「60度」を設定
  • 消費電力はGPU-Zで確認
  • HBM2はサムスン製で確認
  • 設定後の動作確認は3DMARKのベンチとストレステスト
  • ドライバは「Radeon Software Adrenalin Edition 18.10.2」で実施

HBM2のOC設定確認

HBM2の動作クロックについて、問題なく動作できる値について確認
HBM2のクロックで、1100Mhzで動作している人もいるが、私は1100Mhzにちらつきが発生し、使用できなかった。
メモリのオーバークロックでベンチのスコアとフレームが上昇するので、1000Mhz~1050Mhzがベスト値かと思う。

設定Ptn 設定値(P7) 判定
デフォ 950Mhz ◎:問題なし
パターン1 1000Mhz ◎:問題なし
パターン2 1050Mhz ◎:問題なし
パターン3 1080Mhz ◎:問題なし
パターン4 1090Mhz ◎:問題なし
パターン5 1100Mhz ×:エラーは起きないが、ちらつきが発生

メインクロックの電圧設定

3DMARKで実行時、最高値の1752Mhzまでは行かなかったため、他と比較する意味でもパターンと近いクロック数を出したときの消費電力を比較。
メインクロックは、デフォルト値の「1752Mhz」で設定し、電圧を下げて確認。
デフォルトの電圧が盛りすぎているせいか、下げても問題なく動作する。それにより、消費電力もそこそこ下がるので調整する価値がある。(それでも300Wを超えるが。。。)


設定Ptn 電圧設定値(P7) 消費電力/クロック周波数(実値) 判定
デフォ 1250mV 380w / 1722mhz ◎:デフォルトなので問題なし
パターン1 1220mV 371w / 1730mhz ○:問題なし。デフォよりクロック数がでてもワット数が小さい
パターン2 1200mV 353w / 1729mhz ○:ストレステストも問題なし
パターン3 1190mV 350w / 1729mhz △:偶にブラックアウトする。
パターン4 1180mV 345w / 1729mhz ×:Ptn3に比べ、ブラックアウトの頻度が高い

まとめ

今回は主にP7を調整したが、P6もデフォ値より100mv下げても問題なく動く。
ゲームのベンチスコアやフレーム数を気にするのであれば、クロック数を上げるよりメモリのクロック数を上げた方が効果が高い(メモリのOCは若干怖い)。

上記の調整結果を基に、HBM2は1000Mhz~1050Mhzに設定し、メインクロックの電圧は1200mvがベストかなと思う。
ここからOC可能な値を探し、さらに調整することも可能なので、ベスト値を見つけていきたい。

現在は、以下の画像の通り、P6の電圧を下げ、若干OCさせている。この値でゲームをしても問題なく動いているので、しばらくはこの設定値でVega64を使用していく予定。 P5以下の値も確認して、OverfriveNToolのテーブルで調整したい。