Sound Blaster AE-9を購入しました。


2019/08/10   2022/11/27更新

最近PCパーツを買っていなかったので購入報告です。
発表されてから音沙汰無かったAE-9が今年になって直営ストア限定でやっと発売されました。
今使っているZxRでも十分問題無い性能ですが、最近384KHzのハイレゾ音源もちらほら見かけますし、 公式ストアで10%オフのクーポンもあったためAE-9を購入しました。
※オペアンプの交換について、2021/07/31に追記
※X570環境について、2022/03/12に追記

外観

ZxRの時は全体を覆っていてCore3Dを強調したデザインでしたが、AE-9はすっきりしたデザインです。
右上の黒い部分が白く光り、背面の基盤にプリントされている「AE-9」の文字が黄色く光ります。 光り方も強くも無く弱くも無い感じなので、そこまで気にならないです。ケース内のLEDを白統一にしてる人は良い感じになると思います。


AEシリーズから、サウンドカードにPCI-E電源コネクタがつくようになっています。
コネクタは公式サイトに書かれている通り「6Pin」です。大抵は6Pinなので問題無いと思いますが、8Pinしか持っていない方は気をつけてください。


PCI-E電源が必要なことは公式サイトに小さく書かれている程度なので、気がつかない人もいると思いますが(私がそうでした)、画像の通り電源を差さなくても LEDは光りますし、ダイレクトモードで問題無く音が出力されるので問題無いです。
AE-9付属のACMを使う場合は、PCIーE電源が必要になります。ヘッドホンアンプもっていてACMが必要ない人は電源について深く考えなくて良いと思います。

AE-9のACM

AE-9付属のACMです。高さ6センチ・奥行き15センチと思ったより小さいタイプでした。
音量キーは、Windowsの音量と直結しており、表示が0の時がWindowsの100になります。
スピーカーモードとヘッドホンモードの切り替えは、音量キーを2秒長押しして離せば切り替わります。

ZxRに付属していた旧ACMは、ヘッドホンを差すとノイズが入ったり音が悪くなって使い物になりませんでしたが、 新ACMはすべて解消されていました。
ヘッドホンの抵抗も手元で調整できるようになりましたし、モード切替も楽になっているので全体的に使いやすいです。
ただ、サウンドカードに入力端子が無いため、SBで録音する場合やSwitch等のゲーム音をPCに出力する場合は新ACMが必要になります。RCA入力端子は裏側にあります。RCA入力端子の音は、ソフトウェアの「ミキサー」-「補助入力」で調整できます。
ちなみに、このACMはアンバランス接続なのでバランス接続は対応していません。


一新されたソフトウェア

AE-9/AE-7から管理ソフトが「Sound Blaster Command」に変わりました。
ZxRの時と比べるとかなり使いやすいソフトに変わっていました。特に満足しているのは、ダイレクトモードに切り換えたとき、Windows10のサウンド設定のレートとビットも変わってくれることです。
ZxRの時は、一々コントロールパネルのサウンドで、サンプリング周波数とビットを指定していましたが、今回のソフトから全て反映されるようになりました。管理ソフトらしくなって良かったです。

UIも見やすくて使いやすくなりましたが、スピーカータイプを選べ、DSD再生用のデジタルフィルターが選べるようになったりと進化してました。
スピーカー種類を変更しても音の出方は極端に変わるわけでは無いですが、クリエイティブが調整した音ので方になるのでしょうか。切り換えて試しましたが差をあまり感じられませんでした。
スピーカータイプを「5.1ch」にしてベースリダイレクションをオンにすると、クロスオーバー周波数の変更ができます。


フィルタの種類ですが、以下の7種類を選択することをができます。

  • Fast Roll Off
  • Slow Roll off
  • Fast Roll Off - Minimum Phase
  • Slow Roll off - Minimum Phase
  • Apodizing Fast Roll Off
  • Hybrid Fast Roll Off
  • Brick Wall
フィルタの種類は画像の通り、ヘルプで表示されます。
フィルタを替えるとシャープになったりナチュラルな感じになったりします。
スローロールオフミニマムが柔らかい音になるので私はそれを使用しています。
フィルタによる音の変化は上記のフィルタで検索するとプロが解説していますのでそちらを見てください。


オペアンプの交換

2021/07/31 追記

従来の音でも満足していましたが、オペアンプの交換で音がさらに良くなると最近ちらほら見るので、自己責任となりますが私もオペアンプを交換してみました。
まずAE-9に最初から付いているオペアンプの画像です。 1回路の「NE5534AP」、2回路の「NJM2114D」が搭載されています。どちらも100円くらいです。
(高級品かと思ったら意外と安いですね。)


オペアンプの交換は初めてのため、アンプについて調べたところ「MUSES01」と「OPA627BP(選別品)」は鉄板クラスと書いてあったので、MUSES01は秋月電子で、OPA627BPはマウザーで購入しました。
どちらも正規販売代理店なので模造品ではないと思います。 値段はどちらも4千円くらいで、AE-9はそれぞれ2つずつ必要です。マウザーの場合は米国からの発送でしたが、5日程度で届きました。
変更後のオペアンプの画像です。


変更前と後の音を確認するため、普段聞いている曲をいくつか聞きました。
変更後は高音がまろやかになり、低音も前よりでるようになったためバランスの良い音になりました。前より聞きやすい音に変っています。
変更前は曲によっては高音が刺さるときもありましたが、変更した後は特にキツいとは感じませんでした。交換するだけでも効果があったので、試してみて良かったななんて。
ゲームも試しにAPEXやL4D2をやってみましたが足音は前より聞きやすく感じます。
(低音の表現が変わったからかな?)

X570環境での使用について

2022/03/12 追記

購入したときはIntelのZ390環境で使用していましたが、Ryzen環境に移行してX570の環境で使用したところ、幾つか問題が起きました。
redditでも報告があり、X570のチップセットと相性が悪いようです。アップデートにより幾つか解消していますが、環境によっては発生するようです。

X570になって発生した内容は以下の通りです。

  • PCI-Express4.0時、チャンネルスワップ
  • メモリ周りの電圧が不足してノイズが発生

「CLDO VDDP」を0.910V、「VDDG IOD」を1.050V、「DF C-State」を無効に設定したらノイズが発生しなくなりました。 AE-9に限らずUSBオーディオとかでも発生するのでX570というよりZen3と相性が悪いかもしれません。

チャンネルスワップは海外でよく報告が上がっていました。一度私の環境(C8Hのマザボ)でも発生しましたが、BIOSとAE-9のアップデートによってGen4にしてもスワップしなくなりました。
ですが、Gen4でもまだ発生する報告が海外ではあるので不完全なのかもしれません。

まとめ

ソフトもハードも以前の商品と比べると改善されている箇所が多く、付属ACMも今までの問題点が解消されているため、ZxRからのアップグレードとしては良い商品です。
音については、ガチの再生環境がないので参考程度になりますが、ZxRと比べると中音域が出るようになったので満足しています。オペアンプ交換で音を調整できるのも良かったです。

ZxRから再生環境をアップグレードするならAE-9でも十分です。惜しい点は付属ACMがバランス接続が対応していないことでしょうか。
配信する方には48Vファンタム電源対応というのは良いかと思いますが、そうでない方には不要な機能ですし、音もゲームも両立させたい商品ならバランス対応が良かったかと。

X570のマザーボードと相性が悪いようで、人によってはまだ不具合が発生するようです。PCI-Express3.0で使用すれば問題は発生しないので、Ryzen環境の人は3.0で運用した方が良いかもしれません。

参考

再生環境は以下の通りです。

  • スピーカー/アンプ
    • Denon PMA-800NE
    • DALI ZENSOR 1
  • ヘッドホン
    • ロジクール Pro ゲーミングヘッドセット
    • Denon AH-D600
    • FOSTEX TH909
  • イヤホン
    • Denon AH-C820
  • 試聴音源
    • Onkyoで購入したハイレゾ音源のクラシック
    • ミリシタのハイレゾ音源
    • CD音源(ジャズ、クラブミュージック等)