PCケースをCM690ⅢからH500Mに買替えました。


2019/09/23

クーラーマスターのH500Mを購入しました。
PCケースについてレビューをあさっていたところ、海外レビューサイトでH500Mが結構冷えるとなかなかの評価になっていたので気になっていました。
CM690Ⅲはメンテ性も良く、貴重なサイドファンを設置できるケースで不満もあまり無かったのですが、H500Mが日本だと販売数が限られていることと、増税前だったこともあるため購入してみました。

外観など

H500Mの特徴としては、サイド・トップ・フロントの4面が強化ガラスとなっており、フロントに20cmアドレサブルRGBファンが搭載されています。 (フロントのガラスは、メッシュに変更可)
今流行の内部を見せるケースになっており、裏配線や電源、HDD等を隠せるカバーが各種搭載されています。
そのほかには、VGAのたゆみをサポートするアームが標準装備となっています。


CM690Ⅲと比べると少し大きくなっていますが、ケースはかなり重くなっています。
CM690Ⅲは8Kg程ですが、H5090Mはフロントメッシュで11Kg程の重さです。
ケースを運ぶとき地味に大変でした。。。


裏配線できる方のサイドは、上記画像のようにケーブルを隠すカバーがあります。そしてSSDを2つ取付け可能になっています。
配線を隠すことができて見栄え良くすることが可能なので気に入っていますが、カバー内はスペースがあまり無いので太いケーブルを多く使っている人は少し辛いかもしれません。
押さえつけながらカバーをネジでとめています。シーソニックのマザボ電源ケーブルの太さ以上となると厳しいかもしれません。
他には、HDD接続ケーブルがカバーに当たってしまいました。CM690Ⅲの時は特に考えないでケーブルを使っていましたが、H500Mだと根元から曲げないとカバーを付けられない感じだったので、L型のSATAケーブルを買い換えようにしようか組み立てながら考えていました。


20cmファンのRGBコントローラーですが、電源を隠すカバーの裏面に設置されています。
SATA電源を差すことがケースの説明書に書いてなかったので、ファンが光らなくて焦りましたが電源裏にこのような小さいコントローラがあります。
ASUSのマザボと連動させるAURAも対応しているようですが、私の環境では光りが連動しませんでした(笑)
MicroUSBを差して専用ソフト「MasterPlus」でマザボを選択すればできるとのコトでしたが、AURAで指定した光の色にならずにファンが虹色に光ってしまいました。

最新版のAURAのソフトをインストールさせることでフロントファンを制御することができました。


ケースのクリアランスですが、水冷ポンプも設置できる作りのため大型のCPUクーラーとグラボが搭載できます。 NH-D15(高さ165cm)の大きなクーラーでも余裕があり、トップに12cmファンを設置しても全く干渉しません。 CPUは190mm、グラボは412mmまで対応しているそうです。


購入してから気が付いたこと

購入して組み立てているときに気がつきましたが、フロントパネルのUSB3.0を使用するのに、”マザーボードへUSB3.0を接続するケーブルが2つある”ため、 分岐ケーブルをもっていないと4個中2個しか使えない状態になってしまいます。
私の使用しているASUSのマザボは、USB3.0の接続が1つしかないので1本だけしかつなげていません。前のケースでは1つの接続で4つ使えていたので盲点でした。

CM690ⅢとH500Mの比較

海外レビューではH500Mが冷えると多く書かれていたので、前使用していたCM690ⅢとH500Mでどのくらい違うかテストしてみました。 測定するスペックは以下の通りです。
<注意点>

  • 9900Kは電圧要求が高い初期のロット(L830E976)
  • CM690Ⅲはサイドをクリアパネルに変更して測定
  • リア・トップはノクチュアのファンに変更して測定(S12、A12x25)

構成
CPU Core i9 9900K @4.7GHz固定、HTT OFF
CPUクーラー Noctua NH-D15
マザーボード ASUS ROG MAXIMUS XI HERO (WI-FI) バージョン 0805
メモリ CORSAIR VENGEANCE LPX 32GB (2 x 16GB)  DDR4-3200で起動
グラボ Radeon Ⅶ (初期設定値、横置きで測定)
ストレージ SSD 256GB(OS起動用)、HDD 2TB
サウンドカード SoundBlaster AE-9
電源 Seasonic PRIME Ultra Titanium SSR-850TR
OS Windows10 Pro 1809
ドライバ Radeon Software Adrenalin 2019 Edition 19.9.2
その他 AVerMedia C988

ベンチマーク・ゲームの計測結果

Prime95(AVX2有り、SmallFFTs)と 3DMARK Time Spy Extreme Stress Testを実行して、CPUとGPUの温度を比較してみました。 室温は24~25℃

ソフト名 H500M(フロントメッシュ) CM690Ⅲ(クリアパネル)
3DMARK(Time Spy Extreme Stress Test) CPU 56℃
GPU 76℃@1786Mhz
ジャンクション 110℃
CPU 60℃
GPU 76℃ @1786Mhz
ジャンクション 111℃
Prime95(AVX2有り、SmallFFTs) 74℃ 79℃

GPU温度については差が無いですが、CPUは5℃もH500Mの方が低い結果となりました。
Prime95の高負荷時で5℃も低くなったのでびっくりしました。5インチベイがなくて20cmファンの風が冷たい空気が直接届くので冷えたのかと思います。

グラボ直下のC988とAE-9の熱がそれなりにあるのでGPU温度が高めになっていますが、フロントの風があまり届いていないように感じました。
長いグラボなら20cmファンの風が当たるので恩恵がありそうですが、RadeonⅦは短くて2スロットのグラボなので風が届かず冷えていないのかもしれません。
長いグラボで3スロット占有のカードなら違う結果が出るかもしれません。(来年のRadeonのフラグシップモデルがでたら買換えて試してみたいです)

CM690Ⅲはサイドパネルにファンも増設できますし、内部に12cmファンを増設できてグラボを直接冷やせるので、GPUを冷やす目的であればCM690Ⅲの方が下げられます。

まとめ

CPUがかなり冷え、デザインもCM690Ⅲより格好良く感じるので、H500Mにして良かったと思います。
値段はかなり高めですがケース内部にスペースがかなりあるのでパーツの干渉をあまり気にせずよくなり、カスタマイズしやすいケースです。
これを気にLEDテープなどを買って見て楽しいケースにしてみようかと思います。
H500Mについて、個人的な感想をまとめます。

<良い点>

  • クリアランスが十分あり、大型のCPUとGPUも対応できる
  • GPUサポートアームが標準装備
  • 20cmファンでエアフローが十分確保できるのでCPUが冷える
  • 広範囲のガラスパネルなので内部を全体的に見せることができる
  • 水冷ポンプの取付が可能な広さ
  • フロントパネルにUSB3.1 TypeCがある

<悪い点>
  • ケースファンのRGP制御のセッティングが面倒(ソフト更新でSATA電源を外す必要あり)
  • 電源カバーを外してケーブルをセットするために、HDD側のカバーも外す必要がある。
    後でケーブルを付けようと思ったとき、カバーを付けながらだと狭くて取付が困難
  • ケーブルが太いと裏配線を隠すカバーの取付が厳しい。
  • マザボにUSB3.0の接続コネクタ(20Pin)が2つないとフロントのUSBが半分使えない